聖書の中の歪んだ 歴史観の解明   V  

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V- 7  の課題について検証・考察します

 中東のカナン(パレスチナ)はサタンが用意した血みどろの紛争の地 


只今編集中

七、  中東カナン(パレスチナ)サタン用意した血みどろ紛争地

 

 

○「割礼」に秘められたヤコブの息子たちの復讐

アブラハムが生涯を全うして永眠したのち、その息子イサクに双子が生まれた。兄をエソウ、弟をヤコブという。ヤコブエソウかかとをつかんで生まれてきた。ヤコブとは「かかとをつかむ」という意味である。ヤコブは別名をイスラエルと言った。

ヤコブは自分の知恵を尽くして戦略的に人生を切り開いていく。祖父のアブラハムとは対照的生き方であった。やがて二人は成長し、エソウは男らしく野人で巧みな猟師となった。ヤコブは戦略的ではあるが天幕から離れることのない性格であった
ある時、エソウが狩から疲れて帰ってきた。お腹が空いていたのを待ち構えていたヤコブはエソウの好きな煮ていた。それを見たエソウはすぐに自分にそれをくれと言った。ヤコブは取引をした。
今すぐにあなたが長子の権利(長男の相続権)を自分に与えてくれるなら、これを与えようというのである。空腹で死なんばかりに疲れ果てていたエソウは、簡単にそれを承諾して豆を手にしたのであった。その後、ヤコブエソウの約束した言葉じりを捉えて、実際に特権を自分のものにして目的を果たしたのであった。

このヤコブ12人の男子多くの女子が生まれた。
ある時ヤコブ一族はシェケムという町の近くにきて宿営した。そこにはヒビ人たちが住んでいて、族長はハモルでその子は町の名前のシェケムと同じだった。ヤコブの娘のディナがその町の娘たちを訪ねていったとき、そのハモルの子のシェケムディナを見て愛らしく思いレイプしてしまったのであった。それから後もシェケムディナを愛し続け、忘れることができず、にディナを自分の妻にしてくれるようにと願った

一方、ヤコブの息子たちはディナレイプされたことで非常に腹を立てた。そして復讐を心に誓った。

ハモルは自分の息子のために、ヤコブ一族のところにきて言った。「私の息子シェケムは心からあなたがたの娘ディナを慕っている。どうか彼女を息子の嫁にしていただきたい。私達は互いに縁を結ぼう。あなたがたの娘を私達のところに嫁がせ、私達の娘をあなた方が娶(めと)ればいいではないか。そうすればあなたがたは私達と共に住み、この土地はあなた方の前に開放されることになる」この言葉を聞いたヤコブの息子達は、復讐を果たすチャンスをつかんだ。早速彼らはシェケムとその父ハモルに次のように言った。割礼を受けていない者達に私達の妹を嫁がせるわけにはいかない。しかしただ一つの条件を果たせば許そう。それはあなたがたの男子がみな一人残らず割礼を受けて、私達と同じになることである.。そうすれば、私達の娘達をあなたがたに与え、あなたがたの娘達を私達は娶(めと)ろう。そして私達は互いに住み、一つの民族になろう。もし私達の言うことを聞かず、割礼を受けないならば、私達はディナを連れてここを去っていくことになる」ハモル息子達はこの申し出を心から受け入れた。そして彼らはそれを実行した。シェケム自身がヤコブ娘ディナを愛しており、誰よりも慕われていたからである。

○ヒビ人を騙して割礼をさせ激痛で苦しみ弱ってい  るところを中で殺戮した卑劣なやりかた

ハモルはその町の人々、なかでも男性全てに呼びかけて言った。「あの人達は私達にとって友達となる。だからあの人たちをこの土地に住まわせよう。この地を自由に行き来させよう。この地は彼らが来ても充分広い。私達は彼らの娘を娶り、私たちの娘を彼らに嫁がせようではないか。ただ次の条件がある。私たちのすべての男子は割礼を受けなければならない。そうすれば彼らの家や財産、すべての家畜も、やがては私たちのものになるではないか。さあ、彼らに同意にしよう。そうすれば彼らは私たちのうちに住むことになる。」

割礼とは男子の性器に傷をつけ、その皮を取ってしまうことである。ユダヤ人たちは神からの命令として、遥か昔から生後8日目の男子に割礼をしていた。不思議なことに生後八日目だけは、割礼をしても痛みがないというのである。赤子は一瞬、大きな泣き声を上げるが、しかしすぐに泣きやむ。それゆえユダヤ人の男子はみな、生後八日目に割礼を受けていたのである。

しかし大人になって割礼をするならば、何も手をつけることができないほどの激痛が伴うという。シェケムの町の男性がすべて割礼を受けて三日目になった。ちょうど傷が最も痛み始めたときであった。ヤコブの息子のうちシメオンとレビが剣を取ってその町を襲い男を一人残らず殺してしまった。あとでヤコブがそれを聞いて、「おまえたちは困ったことをしてくれた。私はこの地の住民、カナン人ぺリシテ人の憎まれ者になってしまった。」と言ったとき、シメオンとラビは言った。「私達の妹が遊女のように取り扱われても良かったと言われるのか」シェケムの住民はヒビ人であり、ユダヤい人とはまったく異なった民族である。

ユダヤの戦略の基本はヒビ人を殺したやり方であると言われる。相手を陥れるとき、まず相手の最大の弱点をつかみ、相手が最も欲しがるような条件を出す。そして欲望という罠誘い込み崩壊させてしまうのである。

モーセの「十戒」が登場するのはアブラハムから五百年の歳月が過ぎてのことである。 それまで古代ユダヤ人たちは無法状態で、好き勝手な生き方をしてきた。しかし神は規範すなわち神が人間に何を望んでいるかの具体的基準をモーセを通して示したのが十戒だった。

一:わたしのほかに、他の神があってはならない。
二:自分のために偶像を造ってはならない。
三:神のみ名をみだりに唱えてはならない。
四:安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。
五:父と母を敬え。
六:殺してはならない。
七:姦淫してはならない。
八:盗んではならない。
九:隣人について、偽証してはならない。
十:隣人のものを欲しがってはならない。(出エ 20/17)

イスラエル民族はその後、この十戒の言葉を大切にして、従順に守っていくのであろうか?否である。

彼らは、異教の神々バールやアシュラを信仰して、勝手に偶像を作り拝んでいく。  

 

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