巨大な霊を背負う少年の回想記
日本人の課題 を探る謎解きの道

閃きの自叙伝
小説 「ポチよ 泣かないで」

解説   工房   表紙

小説ポチよ 泣かないで

少年編

青春編

完結編

発祥地

目 次

あらすじ

 スクロール下に



表紙解説
 
ポチの英霊は巨大なウス
の中に少年を導いていく

小説 ポチよ 泣かないで

著 ほのぼの童子/田口紀生

T少年編   

U青春編   

V完結編   

巨大な犬のかたちをした、糸島半島。この地に漂う巨大な英霊を背負う少年の不思議な回想物語。
  

小 説



ポチよ 泣かないで

あらすじ

福岡の西部には巨大なのカタチした不思議な地形がある。その前足にあたる村々には、命をかけて散った防人の石碑が無数に散在する。この物語は英霊の使命を背負って放浪していく少年の回想記である。
巨大な英霊に包まれて、不可解な暗黒の
少年期・青春期を過ごしていくが、長い長い放浪の果てに、遂に自分の正体宿命の道を見出していく。

苦悩する少年は忠霊塔の暗闇に
非情を誓う…英霊と共に日本人の
取り戻すべき 「光」を探す旅路…





 なぞとき小説ポチよ 泣かないで

まことは苦悩の果てに忠霊塔の闇に非情の道を誓う いつしか英霊と共に閃きの訓練の道へ導かれていく…

解説1 天界からの視点

ポチとは、日本の為に尊い命を捧げて散っていった歴代の無数の兵士達、英霊を指した表現である。英霊たちの怨みを鎮める「泣かないで…」という慰めの言葉は、同時にその悲願を果たしていくまこと少年への励ましの言葉でもある。甦ってきた幼少時の不思議な記憶は、やがて少年自身が辿るべき宿命の暗示だったことに気づいていく。
主人の居た安らぎの家を探し求めて「闇を彷徨うミケ猫」や、幼い主人の乗る汽車を追って必死について行こうとして「災難に遭うポチ」の悲劇的な姿も、全てやがて少年のたどるべき未来を象徴的に先んじて演じて見せてくれていた。幼い少年の目に映った不可解な光景は、人智では計り知れない天の壮大な仕組みを悟っていく為の重要な手がかりになっていく。地上と天界の共通課題となる「日本人の課題と使命」という謎解きを果たす決意が、ポチよ 泣かないでという小説のテーマ(題名)の中に無言の誓いの予告として描かれている。


やがて通り抜けてきた放浪の青春時代を振り返る時がくる。
気がつくとまことは、昔話に登場する
「花咲か爺さん」ウスポチの第二の姿)の中の突かれるもち米を演じていた。
ひらめきの訓練場となる松のウスの中に迷い込み、キネで突かれて出す、美しく輝く閃きのと、醜いガラクタとの明暗を分けていく供え物、神饌
しんせん)のもち米を演じていた。
※文中「おとぎ話」の登場人物達を引用して例えるのは、謎解きの為に必要な「連想で閃いていく発想」の原点をあえて示す為である。
まことは英霊に包まれた後、人生の大半を台無しにしてしまう
浦島太郎の立場をも演じてしまう。また桃太郎が鬼ヶ島から取り戻した宝物の正体が一体何であったのか…。次第に、その隠された奥義の意味がぼんやりと見え始めてくる。
英霊であるポチと共に日本臣民が取り戻さねばならない栄光の宝。また鬼たちが守り抜き、隠さねばならなかった「」の真の意味を、歪んだ悪の組織を通過しながら、生きた「供え物」になって解明すべき大切な使命が託されていた。
暗い闇夜の中から一筋の光を求めて、英霊のポチ達と共に日本民族が取り戻すべき「」の正体を見出す旅に。悲劇と歓喜とに分かれる先人達の歩いた幻想への道を、まるで夢を見るかのように再現し繰り返していく。やがてまことは大人になって自分の人生を振り返る時、来たるべき「光の時代」に向けての大切な「ひな型の道」を歩んでいることに気がついていく。


解説2 地上からの視点

自閉症の闇に生きる少年が心の光を求めて彷徨う回想記

忘れていた幼かった少年期の遠い記憶が甦ってきたとき、ポチの悲哀を背負った英霊達の通過した課題が見えてくる。
暗闇をさまよい、一筋の光を探し求めていく「求道回想物語」

それは、暗黒の青春時代を通過しながら、見失った光の真意をひたすら探し求めていく少年の放浪の道のりであった。

事故と知恵遅れ、失った言葉と記憶、自信喪失と絶望から、憑かれたように思想・哲学・宗教の道へと迷い込んでいく。
まるで浦島太郎のように、長き妄想の海から、ようやく抜け出した果ては不思議な稲妻の光が脳裏にひらめき始める。
霧が晴れ、夜明けと共に過去の記憶が鮮明に甦っていく。

幼い日々の記憶、小さな不可解な出来事の全てが、やがて英霊達の残した課題や、先祖が託した家訓であるテーマ、「光の道」を見い出すための大切な手がかりとなっていく…。

 

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